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東周列国 春秋編 第二十一集

 七枚目を終了。時代の中心は中原から周辺諸国へ。


 晋に大勝した楚であったが、病身を押して参戦していた孫叔敖が倒れてしまい、療養の為に楚に戻っていった。その後も晋と楚の覇権争いは激化する一方で、両国間にある小国・宋の争奪戦が発生する。楚軍に包囲された宋は、同盟国である晋に救援を要請するが、大敗したばかりの晋にその余裕は無かった。晋は、空約束で援軍を送ると言っておいて、時間を稼ぎ、戦さを長引かせることで楚軍を疲弊させようとしていた。
 だが、晋の使者として宋に向かった解揚は包囲していた楚軍につかまってしまう。ところが、自分たちの策略をぬけぬけと全部バラしてしまったおかげでかえって荘王に気に入られてしまい、本当のことを伝える、という条件で宋城に向かうことを許される。しかし、ここでもおおっぴらに荘王を裏切り、すぐに援軍を送ると、偽りの約束をするのであった。これで宋の守備兵は意気が上がり、戦さは持久戦となってしまった。しかもこの解揚、あまりにも堂々とした態度で荘王と接した為、返って咎められず、そのまま無事帰国している。

 長期にわたって戦争が膠着状態に陥った為、楚軍の兵士は退屈し始めていた。そんなある日、弓の名手・養由基が退屈凌ぎに弓比べを行なうが、これを知った荘王は不機嫌がつのり、叱りつけてしまう。荘王も状況に焦っていたのだが、兵をまとめている子反将軍には、「孫叔敖がいれば」などと愚痴をこぼしてしまい、頼りないと思われていると感じた子反もまた不満を募らせていた。

 一方の宋軍はもっと悲惨で、包囲されたまま食料も尽き、餓死寸前のありさま。城の守備を指揮していた華元将軍は、この現状に何を思ったのか、夜半一人で楚の兵に化けて楚軍の陣営を訪れる。

 この日子反は、日頃うっ屈している様子をみかねた部下から内緒で差し入れられた酒を飲んで高いびきをかいていた。が、いきなり起されてびっくり。なんと敵将が目の前にいるではないか。最初は暗殺を疑った子反だったが、自分を信用して宋軍の窮状を訴え、撤退を申し入れる華元を見て、彼を信用することに決めた。そして、自軍もまた食料が尽きかけようとしていることを明かし、両軍共に撤退することに賛成するのだった。
 こうして敵味方を超えてすっかり意気投合した二人は、義兄弟の誓いを立てようとする。だがこのときの二人の話は、外にいた荘王に全部聞かれていたのだ。まさに二人が誓いを立てようとしたその時、二人のいる小屋に入ってきて子反に剣を突きつけた。今にも首を切り落としそうな剣幕に一瞬凍りつく子反だったが、覚悟を決めて華元との義兄弟の契りを交わす。すると荘王は剣を突きつけたまま静かに子反に、「なぜ楚軍の内情を話したのだ?」と問い質した。子反は「自分を君子と信じて宋軍の事情を打ち明けてくれた華元を欺くわけにはいかなかった」と答える。
それを聞いた荘王はようやく二人を許し、宋との講和は成立したのだった。……でも、しばらく子反に剣を突きつけたまんまだったんだけどね(^^;
 こうして宋は楚に降り、このことで楚の威信は高まった。逆に口先だけで結局援軍を送らなかった晋は信頼を失い、覇権争いは楚の勝利に終わったのだった。

 荘王編もこれが最後。今までの例だと、上り調子のうちは楽しいんだけど、晩年はどこかに影が落ちてしまうものだが、荘王は珍しくそんなこともなかった。特に今回は子反と華元の二人と敵味方を超えた友情と、その二人をちゃんと認める荘王の器の大きさがいい。この王様、二人の話をしばらく立ち聞きして、ムカッとなったり、聞き入ったりしながら、割り込むタイミングを計ってたりするんだが、誓いを立てようとした瞬間に割り込んでくるとはタイミング良すぎである。
 荘王にしてみれば、戦闘が手詰まり状態にあることはわかっているので、途中から華元の講和は受け入れてもいいとは考えたんだと思う。ただ、子反が軍機である食料不足を漏らしてしまったことが気に入らない、というかそこはまずいと思ったのだろう。まあ、解揚を許しちゃうような人だから、ああ答えられたら、認めざるを得ないだろうけどね。最初に飛びこんできたあたりから、結構ニヤニヤしながら見てましたよ、私は。

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Comment

No title

すごく独特というか、面白いなーと感じたのは、
普通に考えると、宋を滅ぼして併呑することが果たせずに悔しいとなるはずが、
逆に「滅ぼさなかったこと」によって名声が高まって、
それが覇者(勝利者)への道のりに繋がるってことなんですよね。
考えてみると管仲のころからそうなんですが
力ではなく、徳を示すことによって、諸侯に認められて、結果的に勝者になるという。
これが春秋時代ってことなんですよね。
子反にしても、華元にしても、お互いどこかの時点で謀略を使って
嘘の情報を相手に伝えて、そこから腹の読み合いを…という流れが
本来自然に感じるんですが、あえてそれをやらないことによって
事態が良い方向にまとまったというのは、
もちろんこの時代といえど誰にでも通用するってわけじゃないとは思いますが、
とても気持ちが良いと感じます。
ドロドロ劇がダメというわけではないのですが、
こういうののほうが、心が洗われる感じで良いですね(笑)

2008.07.28 (Mon) | Manbo #mQop/nM. | URL | Edit

こっちも二十集

尋秦記。
半分見終わって良いキャラは連晉。決して好きなタイプではないけど、役者が当たってる。弟子入り最後の難関を前にしての葛藤で、ず~~~っと瞬きせずに硬い表情でいる演技、あり得ないんだけど、分る。
で、このキャラは「剣客」ですね。剣客を上手く描いてます。こういうひとは、才能の赴くままに一騎駆けさせてくれる、包容力と寛容性のある上司や伴侶に恵まれるといいんだけど、仕えた相手が悪かった。一緒になるならマネージャー女房だが、好きになるのは、一に令嬢、二が自分と似た才能の持ち主、これはしょうがない。
後半では政治権力に身を投じそうな気配だけど、さてどうなるか?

あと、龍陽君の剣術は上手いです。趙穆は、顔の上半分が、森次晃嗣と似ている。


2008.07.29 (Tue) | 千年虫 #7tx8cIQU | URL | Edit

No title

Manboさん
>力ではなく、徳を示すことによって、諸侯に認められて、結果的に勝者になる
そうですね。戦争も勝利そのものよりも、いかに自分に徳があるのか、ということを周囲に見せる為に行なっている部分も多いのでしょう。もちろん勝つだけの実力もなけりゃ、軽く見られるだけだというのは、宋のあの御方を見てもわかるわけですが(^^;
子反と華元の友情も、この時代ならではなんですよね。

2008.07.29 (Tue) | うちゃ #9fUrC8Yk | URL | Edit

No title

千年虫さん
 おお、半分まで来ましたか。後半もかなり唸らせる展開が待ってますので、お楽しみに。
 連晉の考察お見事ですね。
>才能の赴くままに一騎駆けさせてくれる、包容力と寛容性のある上司や伴侶に恵まれるといいんだけど
とか
>好きになるのは、一に令嬢、二が自分と似た才能の持ち主
とか、深く頷いてしまいました。いっそのこと千年虫さんが召しかかえてあげればいいのに(笑)

2008.07.29 (Tue) | うちゃ #9fUrC8Yk | URL | Edit

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