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東周列国 春秋編 第十三集

 中盤のクライマックス間近、という感じか。


 狄に亡命した後、妻も娶って平穏に暮らしていた重耳であったが、弟・恵公の刺客に襲撃され、妻の季隗は刺客の手にかかって死亡、重耳も逃亡を余儀なくされる。そこから苦労続きの逃亡生活が始まる。まず同姓のよしみということで衛の国を頼るのだが、流浪の公子などに用は無いとばかりに門前払い。そこで今度は名君の誉れ高い恒公を頼ることにして斉の国へ向かう。
 だが、道中助けてくれるものも無く、旅は苦難の連続であった。途中、食べ物を恵んでもらおうと声をかけた老農夫からは、罵声と共に土くれを渡されるわ、いよいよ食料が無くなって、従者の介子推が自分の足の肉を切ってスープを作ったりと、とても王侯の旅とは思えない悲惨さ。こうしてやっとの思いで斉にたどりついた重耳一行を、恒公は厚くもてなした。ここで重耳は妻を娶り再び平穏な日々を得たのだが、それも長くは続かなかった。

 五年後、恒公が斃れ、後継者争いで斉は乱れ始める。このままとどまるわけにはいかないと考えた、狐偃、介子推らの家臣達は、重耳に斉を脱出することを促すが、重耳はこれ以上の逃避行はまっぴらだと、妻と共に残ると言い出す。このままでは晋の再興を願って付き従ってきたことが無駄になると考えた狐偃たちは寝ている間に黙って運び出してしまおうと機会をうかがう。それには重耳の妻の斉姜が障害になると考えていたのだが……

 実は斉姜の気持ちも狐偃たちと同じであったのだ。彼女は連れ出しやすいように重耳を酔い潰しておいて、連れ出しにやって来た狐偃たちの前で、新王のスパイをやっていた侍女を口封じに殺し、目がさめた時に重耳の心残りにならないようにと自らも命を絶った。

 斉を脱出したところで目がさめた重耳は家臣達を激しく責め、斉にもどろうとするが、斉姜が自害したことを知らされ、再び晋王となることを誓うのだった。
 こうして再び苦難に満ちた逃避行が始まる。だが、その経験は王になる為の試練として重耳を磨き上げることになるのだった。

 なんつうか、重耳って苦労の塊のような人である。そもそも継母にうとまれて辺境に飛ばされるというというのが始まりで、反逆の汚名を着せられて命からがら狄に亡命してるんだから、逃避行も三回目、それも六十歳を超えてからとなっては、もういい加減にしてくれ、と言いたくなるのも良くわかる。前回ので散々な目にあってるわけだし。
 この人の場合、まわりについていた人たちが偉かったと言うのもある。あの苦難の逃避行の間、ずっと見捨てずに付き合ってくれた狐偃たちもそうだし、安穏な生活を棄てるという選択に、文句を言わないどころか、背中を押そうとした妻達もそうである。
 もちろん、この人自身、逆境からきちんと学ぼうとする姿勢があるから成長も出来たんだろう。同じような目にあっても、逆に変な風にねじ曲がってしまう人もいるわけだし。

 ところで、逃避行中に五鹿で出逢った老農夫たちが非常に印象に残ったのであった。基本、王宮だの戦争だの権力闘争だのを描いている陰で、彼等のような存在がいることを、重耳たち登場人物だけでなく、視聴者の側も忘れがちになるのである。
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Comment

No title

重耳の旅は、なにやら哲学的でとても好きです。
どん底でボロボロになって、餓え渇きの痛々しさも伝わってきて
ほんと苦労の人だなーというのも思うのですが、
この辺はまさに観ているこちらも一緒になって共感できるのが良いですね。

重耳って、見てる限りだと、とりたてて義や情に厚いとか
どこかが優れているといったようには思えないんですが、
それでもなんかみんなに慕われるんですよね。
うちのほうの返信コメントにもちょこっと書きましたが、
やっぱりあれだけの苦労を重ねて、それでもなお
>逆境からきちんと学ぼうとする姿勢
というのを失わずにいれるというのがこの人の器の大きさということなんだなーと。

2008.07.21 (Mon) | Manbo #mQop/nM. | URL | Edit

No title

自分でも言っていたように、重耳の試練は、王侯の家に生まれたからのものではあるんですが、あの農夫達との会話はその嘆きでさえ”甘い”と言われたようなものなんですよね。

それにしても、曹ではセクハラを受けるし、いかにタメの回とはいえ、散々でしたね(^^;

2008.07.21 (Mon) | うちゃ #9fUrC8Yk | URL | Edit

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