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東周列国 春秋編 第六集

 天才は天才を知る、ということか。

 斉国でクーデターを起して、国王を殺した連氏たちだったが、結局その後の混乱で自分たちも命を落としていた。そして、戦乱を逃れるため、二人の公子がそれぞれ魯と呂に逃れていった。彼等にはそれぞれ師がついていた。兄の糾には管仲が、そして弟の小白にはが。そして、この二人、管仲と鮑叔牙はお互いに無二の親友であった。
 やがて、斉の混乱も収まり、新しい王が必要とされていた、二人の公子のうちのどちらかが王になる。早く亡命先から斉に戻ったものが、王となる可能性が高かった。そして、より斉に近い呂に逃げた小白の方が有利だと思われた。
 実は、器量は小白の方が勝っており、管仲もそれを知っていたのだが、自ら仕える公子糾の為に、先手を打って斉に入り、小白の即位を阻止しようと考えた。小白の元に鮑叔牙がいる以上、この機を逃すはずはないと考えたのだ。
 そして、小白たちを見つけた管仲は、彼を射殺してしまおうとする。だが彼の射った矢は小白の刀の鞘に当たったため一命をとりとめていた。小白はとっさに射殺されたふりをしたのだ。小白が死んだと安心した管仲と公子糾は、魯の軍勢と共にのんびりと斉国に入ったが、そのときには既に小白が即位を済ませていた。
 早速、鮑叔牙が大軍を率いて魯軍にいる公子糾と管仲の引き渡しを迫る。ここで引き渡してしまえば後顧の憂いになると考えた魯国は、二人を処刑しようとする。だが、公子糾は殺されたものの、管仲はすんでのところで間に合い、斉に送られる。
 公子を救えなかったことに落ち込んだ管仲は、もはや自分の役割は終わったと考えていたのだが、鮑叔牙はその才能を惜しみ、なんとか自分の主の為に力を貸してくれるように説得に努める。
 一方、即位して恒公となった小白は射殺されかけた恨みは忘れていなかったのだが、やはり鮑叔牙の説得に負けてついに管仲を宰相に登用する。この二人の友情は管鮑の交わりとして後の世にもよく知られることになったのだ。

 前二編があまりにもしょーもないお話だったので、素直に良い話だということでもいいのだけど。兄弟や親友であったとしても争わなくては生き残ることが難しく、だからこそこのような話が残っているのだろう。この時代、天子の力が衰えて、それまでの秩序が揺らぎ始めているため実力主義的な部分が見え始めている。その一方で、旧来の秩序である忠義や礼というものも完全に消えてしまったわけではない、ということも感じさせられた。

 恒公の管仲に対するわだかまりが徐々に解けていっている様子が、言葉ではなく絵で見せてくれているところがなんともうまい。
 
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Comment

No title

管仲は確かに天才だと思うのですが、
鮑叔牙って、天才というよりは「秀才」に近いような気がします。
ただこの人のすごいところは、自分のそういった限界を自覚していて、
そこから無駄なプライドや地位に囚われたりせずに、
ちゃんと相手のことを認められる素直さにあるんじゃないかなーと。

>それまでの秩序が揺らぎ始めているため実力主義的な部分が見え始めている。その一方で、旧来の秩序である忠義や礼というものも完全に消えてしまったわけではない、ということも感じさせられた
台詞(ナレーション)のところどころで
周礼とかそういった言葉が出てくるってのもあるんですけど、
こういうはっきりとは目に見えない部分で時代が少しずつ変わっていっているところが
ちゃんと描かれているのが、また面白いんですよね。

2008.07.15 (Tue) | Manbo #mQop/nM. | URL | Edit

No title

>鮑叔牙って、天才というよりは「秀才」に近い
言われてみればそんな感じですね。そして、

>無駄なプライドや地位に囚われたりせずに、 ちゃんと相手のことを認められる
これも納得です。絶妙のコンビだったんですね。

>目に見えない部分で時代が少しずつ変わっていっているところが ちゃんと描かれている
一つ一つのエピソードは独立していながら、通して見ているとちゃんと大きな歴史の流れは感じられるようになっているんですよね。

2008.07.15 (Tue) | うちゃ #9fUrC8Yk | URL | Edit

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