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東周列国 春秋編 第三集

 第二集と同じく、鄭の寤生の物語である。

 この時代、周王の力は衰え、諸侯に太子を人質として差し出すことでようやく天下を治めていた。寤生の治める鄭の国は、諸侯の中でも大きな勢力を持っていたが、新たに即位した周の天子、恒王は寤生を疎み、要職から遠ざけようとする。
 先王の時代には重用されていた寤生はこれを不満に思い、なにかと周の天子を挑発する。しかし、兵隊集めて麦を勝手に刈り取っていったり、ニセの勅命を立てて他の国を攻め負かしたりって、かなりやばくないか?
 と思っていたら案の定、天子が本気で怒ってしまった。軍を差し向けられ、さすがに青くなる寤生たちだったが、腹をきめて戦ってみたら、意外なことに勝ってしまった(笑) 天子を殺していたら弑逆の大罪になるところだったが、これも生き延びていたことが分かり、ほっと胸をなで下ろす主従たち。だが、天子の怒りは意外なほど大きく、執り成しに行った家臣の祭足は火あぶりの刑で殺されそうになる。
 これでまた残った主従は大慌て、まったく喜んだり悲しんだり慌てたりと忙しい人たちである。結局、彼我の実力の差を無視できない天子側が折れ、祭足は無事に帰って来た。天子に弓を引いた寤生の方も、特にお咎め無く国に帰れることになり、これで周王家の力が諸侯に及ばないことが天下に示されてしまったのだった。

 鄭の国っていうのは、たぶん自分たちが思っていた以上に大きく強くなってしまったのだと思う。それほど強い気持ちで始めたことではない天子への挑発は、実は天子の側では大きな脅威であり、それを隠す為にも高圧的にならざるを得なかったのではないだろうか。
 とはいえ、この時代の戦争にはまだ、どことなくのんびりした空気が残っている、春秋後期や戦国時代の殺伐とした容赦なさはまだ現れていない。だから祭足の検索もどことなく”いたずら”の雰囲気があるのだろう。

 前回からの引き続きで登場の寤生主従が今回も楽しい。いたずら爺さんの雰囲気がある祭足、慎重派で思慮深い穎考叔、強攻派だけど情にあつい子都、意外と熱血なところもある寤生。この四人が喜んだり怒ったり悲しんだり慌てたりするところを見ているだけでも、なんかニヤニヤしたくなってくる。
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Comment

No title

基本は単発の話なのかと思っていたところで、寤生の続投というのは、
意表を突かれたところもあってちょっとうれしいですよね。

>実は天子の側では大きな脅威であり、それを隠す為にも高圧的にならざるを
なるほど、本編だけだと単に「気に入らないから」という印象が強かったですが、
そういう見方もありですね。
ただそうなると、戦争しかけた挙句にあっさりと負けちゃったのは、まるっきりマヌケですが…(笑)

2008.07.10 (Thu) | Manbo #mQop/nM. | URL | Edit

No title

>寤生の続投
そうなんですよね。前回で感情移入できてますから、割と素直に応援できるし。(やってることは、結構ひどかったりもするんですが(笑))

>戦争しかけた挙句にあっさりと負けちゃった
確かに(笑) ただまあ、鄭側もあっさり勝ってしまってびっくり、みたいな感じだったので、そこまで弱いとは誰も思ってなかったんでしょうね。

2008.07.10 (Thu) | うちゃ #9fUrC8Yk | URL | Edit

近所のレンタル店に

そこそこ品揃えしてあります。今夜確認しました。東周列国はなかったけど、料金が安くなるときにまとめ借りして見ます。

2008.07.10 (Thu) | 千年虫 #7tx8cIQU | URL | Edit

ところで

一つ苦言を呈します。鍵コメにはしませんが、お読みいただいたうえで、残すか削除するかは、そちらの判断にお任せします。

詩人でない者を、詩人と言わないでください。
もちろん詩を作るのは、誰でも自由にできます。ネットでの公表も同様です。
とは言え、詩作者が詩人として成り立つには、それなりの姿勢と作品の質が問われます。
一口に詩を作っていると言っても、それが普遍性ある言霊の場合も、単なる自分語りの場合もあります。パクリは埒外ですが。
で、日本のロックオリジネイテッドな詩作者の場合、特に表現に対する姿勢が真贋を分け、本物とナンチャッテの区別は、簡単です。50字くらいで理由を書き表せます。
もっとも、それでは実感できないと思うので、きちんとした詩人のブログを、紹介しておきます。
何度か読むと、詩人と呼ぶべなのがどういう者か、掴めると思います。

http://blog.livedoor.jp/misukimiduki/


うちゃさんはシンガーソングライターと交流がおありなので、こういうことを解っておいた方がいいと考え、差し出がましいながら、コメントすることにしました。

2008.07.10 (Thu) | 千年虫 #7tx8cIQU | URL | Edit

もうしわけありません

千年虫さん
>詩人でない者を、詩人と言わないでください。
はい、すみませんでした。確かにあのエントリーでの”詩人”という言葉の使い方は無神経に過ぎました。
ご紹介いただいたブログは読ませていただきます。

2008.07.10 (Thu) | うちゃ #9fUrC8Yk | URL | Edit

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