スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

百億の昼と千億の夜/萩尾望都・光瀬龍

 光瀬龍の代表作といっていい小説を萩尾望都が漫画化した作品。仏教的な世界観をベースにした気が遠くなるようなスケール(なにしろ、インド人というのは桁外れにでかいスケールで物を考えてくれるようだし)を持った原作を、よくもビジュアル化したものである。時間的なスケールで言えば、宇宙の開闢から終りまで、そしてさらにそれを越えたところまで思いを馳せられるというのは、SFという形態でなければ味わえないところだろう。

 小説の方も読んでいるのだが、たぶん先に遭遇したのはこちらのマンガ版の方。だからオリオナエ、シッタータ、阿修羅王といった主要キャラクターたちは、先にこちらのイメージが浮かぶ。特に阿修羅王の造形は強烈で、破滅にあらがい、神よりも強大なものに戦いを挑む阿修羅たちの長が少女の姿をしているというのは、原作の光瀬龍の発想であるが、もうマンガ版の姿が焼き付いてしまって小説を読んでいてもこっちのイメージが頭に浮かぶ。

 そしてこの作品、全体を通して印象に残るのは、滅びて行く多くの都市に感じる寂寥感。かつて繁栄し、今は荒野の中で寂れて行くだけの街の姿。ものすごく遠くまで来てしまったという後悔にも似た感情。

 それにしても凄いのは、この作品が少年誌で週間連載されていたということ。黄金時代の少年チャンピオンって凄かったんだよ。
スポンサーサイト

Comment

大好きな作品です!

タコラも大好きな作品です。
時々読み返します。
漫画が好きですね!

2008.04.21 (Mon) | タコラ #- | URL | Edit

タコラさん

これとか、小松左京氏の作品とか、中学~高校の辺りでよみまくっていたので、私はかなり影響を受けてます。
やっぱり何度も読み返しちゃいますね。

2008.04.22 (Tue) | うちゃ #9fUrC8Yk | URL | Edit

あれ?

これ、週刊で出ていたのですか…
SFM(月刊)で見ていた(ような気がする)私はなんだったのだろう?
あの中では阿修羅王が一番インパクトのあるキャラクターだったように思います。
小松左京氏というと、「果てしなき流れの果てに」ですかね。
あの時代のSFには、俯瞰的に時代を眺めるようなトーンが流れていたような気もします。

2008.04.22 (Tue) | とみんぐ #- | URL | Edit

週間連載だったんですよ

このころの少年チャンピオンって神がかってましたから(笑)
「ブラックジャック」とか「がきデカ」とか「ふたりと5人」とか「マカロニほうれん荘」とか。

>「果てしなき流れの果てに」
やっぱり並び称されますね、これは。小松左京氏だと私の印象に残っているのは「復活の日」です。これ病院の待合室で読んでしまうという、無謀なことをしてました(笑)

2008.04.22 (Tue) | うちゃ #9fUrC8Yk | URL | Edit

百昼千夜、懐かしいな

高校時代、マンガ研究部だったので萩尾望都のマンガが結構話題でした。当時の評価は多少ネガティブだったと記憶していますが、少なくともその頃同時に読んだ小説はほとんど記憶に残っていないにもかかわらず、萩尾望都のマンガ(特に阿修羅王と弥勒)は、しっかりと記憶に残っています。
ビジュアルというものの力の凄さですね。
精霊の守人だって、先にアニメを見てしまったものだから原作の小説を読んでもアニメのキャラたちが頭の中で活躍してしまいます。


2008.04.22 (Tue) | あつし #- | URL | Edit

No title

 突然、こまわり君が阿修羅王のコスチュームになる、というコマが「がきデカ」にあったのを思い出しました。

2008.04.23 (Wed) | 南郷力丸 #mQop/nM. | URL | Edit

ビジュアルの力

あつしさん
>アニメのキャラたちが頭の中で活躍
そうなんですよね。逆に小説を先に読んで、頭の中でイメージが出来てしまったあとで、ビジュアル化されると、違和感があってうけつけなかったりすることもありますし。

南郷さん
>こまわり君が阿修羅王のコスチュームになる
ありましたっけ(笑) 記憶にないけど、想像がつく(^^;

2008.04.23 (Wed) | うちゃ #9fUrC8Yk | URL | Edit

 週刊まんが雑誌『コミックモーニング』に『神の雫』という、「ワインを呑むと幻覚が見える」というコンセプトのまんががありまして、最新の幻覚が「月面と弥勒菩薩」だったときは覿面に『百億』を思い出しました。

2009.01.14 (Wed) | くま(仮) #- | URL | Edit

>「月面と弥勒菩薩」
それは確かに思い出しますね。それを描いた人も思い浮かべてたんじゃないかという気がします。

2009.01.14 (Wed) | うちゃ #9fUrC8Yk | URL | Edit

Post comment

Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。