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霧の中の独行船

 何の本だったか忘れてしまったし、もうだいぶ以前になるのだけれど、こんな一節を読んだことがある。今の生物種というのは、もともとは同じ祖先ではあったのだけど、進化の枝分かれから長い時間が経過し、お互いに全く異なる生物になってしまった。まるで、同じ港を出た船が、それぞれの航海の果てに、お互い姿も見えないくらいに遠く離れているように、と、確かこんな話。それ以来、私の中で人類と言うのは、霧の中、僚船もなくただ一隻航海を続けている船のイメージになってしまった。

 確かに、同じ人間相手でさえ、分かりあうのは難しい。ましてや生物種まで異なっていては、相手がどのように世界を認識しているのか、どんな”感情”を持っているのかということを、完全に”理解”することは絶望的なのかもしれない。

 だが、そんな連中との間に、確かに友情と呼べるような関係が持てるのはどうしてなんだろう? これは、ヒトの側で一方的に思い込んでいるだけ、なんてことでは無いということは、一度でも他の動物を友としたことがあるなら「違う」と言えるんじゃないだろうか。単純に、餌をくれる人、とか、面倒を見てくれる相手、とかとはまた違うんだよね。

 相手の姿は見えなくても、霧笛は届く。そう、少しは寂しさも薄れるのかもしれない。

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