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否定論者の一つの典型ー誤りと嘘の区別がつかない人

 以前のエントリー「しゃれになりません」の中で、歴史修正主義者の使う手法ととして例示したものに、
1.みずからの見解に関する最終的結論をほとんど述べずに、相手の弱点を集中攻撃する。たとえば、否定論者の場合なら、目撃者の証言に見られる不一致を重点的に攻めようとする。

というのがあるのが、しばらく前にハムニダ薫さんのこちらのエントリーでその典型的な例を見た。紹介されている記事の中の
島での訓練は単純だった。船に「海のカミカゼ」と呼ばれる特攻艇を2台載せ、洞窟の中に隠したり海に浮かべたりする訓練を繰り返した。特攻艇とは、爆弾を設置した魚雷型の小さな潜水艦に乗り、敵の艦艇に本体をぶつけて自爆する船のことだ。

 に対して、浜濱さんという方がこのようなコメントをつけた。
あまり言いたくはないことなのですが、この方の言っていることが真実なのか疑問を持ちます。なぜなら、話のなかに明らかに嘘をついているからです。特攻艇は魚雷型であったということは回天のことなのでしょう。
それ以外ありませんし。で、回天は本来、大型潜水艦の艦載艇ですが、潜水艦不足より基地回天隊が組織されました。沖縄には第一回天隊が配備が決定しましたが沖縄への輸送中に米軍に撃沈されています。
以後、沖縄には回転は配備されていません。カン氏は何を取り扱っていたのでしょう?これは明らかな嘘ですよ。嘘をつく人を信じられますか?

 先に断っておくが、沖縄に回天が配備されていなかったと言うのは正しい。この部分の記述には確かに知られている史実との不整合はあるわけだ。しかし、そこから一気に「カン氏が嘘をついている」という結論に飛んでしまうのは無茶苦茶である。
 この記事は「その時代を生きた人から、現代の記者が証言を聴きだし、記事としてまとめたもの」であって「証言そのもの」ではない。そうである以上、そこに含まれている史実との不整合がすべて証言者によるものである、などとこの記事だけから断定できるわけがない。しかもこれが意図的につかれた「嘘」であり、証言者は嘘つきであるから証言自体が信用できないなどとは、いったいどういうつもりなんだろう。
 そして、上記のように記者がまちがっている可能性を指摘したところ、返ってきたのはこんな返答だった。
ならば、この記事は正確に調べもせず書かれた与太話の類なのですね。書き間違いや、聞き違いを主張されるなら。

 これが歴史学者の書いた論文であるならそういう評価もあるだろうが、これは新聞記事だからね。勉強不足を指摘することはできるだろうけど、与太記事扱いはさすがにないだろう。海上特攻艇なんて、日本人にとってもそれほどよく知られた存在ではないわけだし。

 誤解して欲しくはないのだが、通説とされている史実を全く無視して、この記事に書かれたことをすべて真実として認めろ、などと主張する気は毛頭ない。誤りや不整合があれば批判しすることは必要だろう。だが一部の不整合を理由に、証言全体を否定するのは不当な行為である。(これに関しては以前に書いた「証言=嘘」説と史料批判も参照してほしい。)


 
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Comment

No title

>誤りと嘘の区別がつかない人

これ、よくみかけますね。「南京の真実」掲示板でも現在そういう人とやりとりしてますが。もちろん、直接「誤りと嘘はどう違うか」と問われて区別できないわけでもないのに、自分の自己愛にとって不都合な証言をする人を否定したいがために一足飛びに「嘘」と言ってしまうんでしょう。

2007.08.19 (Sun) | Apeman #lrg3p7cc | URL | Edit

彼らが欲しいのは

歴史の本当の姿ではなくて、自分たちにとって都合のいい物語ですからね。
彼らのロジックに従えば田中正明氏や産経新聞の古森記者の書くことなど、全く信用に値しないはずなのですが、こちらに対してはやたらと基準が甘いのも、そのせいでしょう。

2007.08.20 (Mon) | うちゃ #- | URL | Edit

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D_Amonさんがリングを作成してくださってたので。ええ、もちろん、歴史修正主義に反対しますとも。というわけで、参加してきました。。。っていうか、今時点では参加申し込みをしてきただけともいいますが(^^;タイ

2007.09.06 (Thu) | 13日の水曜日

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