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射雕英雄伝/黄薬師

 ヒロインの父親という立場で登場はシリーズ中盤からでありながら、画面に現われればその無類の強さと、あまりにも微笑ましい親馬鹿っぷりで見せ場をことごとくかっさらって行く掟破りのサブキャラクター。この魅力的なパパが登場してからこの物語は一気に面白さを増してゆく。
 かつて華山論剣で武芸天下一を競った五人の達人のうちの一人。武芸の腕だけでなく、学問や芸術に関しても天下一品で、まさに文武両道の凄い人。だけど同時に非常にプライド高く、ひねくれものの偏屈オヤジで、ついたあだ名が東邪。弟子の梅超風と陳玄風に逃げられたことに腹を立て、八つ当たりに残りの弟子たちの足を折って追放してしまうというのだから無茶苦茶である。取り澄まして道徳を説くような偽善者が大嫌いという性格のため、そんなあだ名を付けられても嫌がるどころか、わざわざ自分からうわさ通りの偏屈オヤジを演じている節がある。

 そんな東邪も娘の黄蓉に対しては大甘で、親馬鹿丸出しの”パパ”になってしまうところが面白くてしかたない。おかげでどんなに殺伐とした場面でも、この親娘の周りだけはなんだかほのぼのとした空気がただよってしまうのだ。そんな可愛い娘が、自分と喧嘩して家出したと思ったら、次に会った時にはなんだか冴えなさそうな男が彼氏になっていたんだからパパ大ショック(爆)。思わず「殺してやる」なんて口走ってしまったおかげで、娘から「そんなことしたら一生口利いてやらないんだから」と言われて呆然とする姿は爆笑必至だ(笑)。
 しかし、郭靖の誠実さに触れているうちにしだいに彼を認めるようになっていく。それと同時にその激しすぎる性格も少しずつ和らいで行ったようだ。射雕英雄伝は、郭靖という少し鈍い男の子が、この偉大すぎるお姑さんに認めてもらう物語でもあるのだ。

 それにしてもこのツンデレ親父の弟子たちは、誰ひとりとして師匠を恨む物がおらず、それどころか追放されてもずっと慕っていた。もしかしたら、この師匠の性格は弟子たちに完全に把握されていたんじゃないかと思えてしかたない。もちろん、そんなことを師匠の前で口にしたら唯ではすまないわけだけど(笑)

 この人の見どころは沢山あるけれど、やっぱり一番は終盤のクライマックス、煙雨楼決戦だろう。アクションだけでも驚愕なのに、ここまで積み重ねてきたキャラクターの魅力が爆発している。
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