ドタバタ喜劇としての特攻映画

 Dox師兄のこの記事を受けて、映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」について、映画を観ずに批判してみる。見ないで批判するな、というのはまあ、正しいのだろうけれど、タイトルと石原慎太郎制作ということで、げんなりして見る気になれんというのが正直なところ。
 確かに、”と”知事が何を主張しようと、そりゃまあ表現の自由ってやつだろう。けれど、特攻隊を搭乗員の周辺の視点から見ている限りはどうしたって悲劇にしかならんのよ。あとはその悲劇を肯定的に描くか、否定的に描くかというさじ加減で反戦映画になるか戦争賛美になるかが変わるくらいで。どっちか片方に完全に偏るというのも少ないだろう。
 搭乗員の思いは肯定しつつ、戦争の悲惨さも描く、なんてのがフォーマットになってしまうんだろう。

 しかし、なんで彼らの物語が悲劇になっているのかというと、作戦を立てた奴が救いがたいほどの大馬鹿だったからだ。そう思わなければやってられなかったのかもしれないが、彼らの行為はちっとも「君のため」になってない。人命を浪費するばかりで効果の出ない馬鹿な作戦を押しつけてるんだから。
 だから、どうせなら”搭乗員可哀想”って泣く映画じゃなくて、こんな作戦考えついた連中に向かって”うわー、馬鹿だこいつら”と指さして嗤ってやるような映画が観たい。

 だって、どう考えても馬鹿ですよ、練習機に爆装させて体当たりに使おうとか、
潜水服着て海岸で待ち伏せて、槍でつっつくとか。本気でなんかの役に立つと思ってたんなら、頭のネジが五、六本はずれてるんじゃないの?

 やっぱりお手本としては「博士の異常な愛情」あたりだろうか。

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