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身中の虫

 このところ慰安婦問題でハムニダ薫さんのところでいろいろとやり合っているのだが、どうやらアメリカ下院での非難決議案について、これは中国がバックになってしかけた反日プロパガンダなんてことを言っている人たちがいるようだ(黙然日記 - 古森義久氏、数え間違える。あたりを参照)。ここまで一所懸命主張していることなんで、まあそういうことにしておいてみようか。

 だが、アメリカで非難決議案の賛同者が増えていることといい、海外メディアの論調といい、どうやらこのプロパガンダは、前出の古森氏や、彼を支持する人たちの必死の努力にもかかわらず、着々と成功を収めつつあるようだ。

 なぜこんな状態になったのか。少なくとも安倍総理が「狭義の強制制はなかった」などと口走る前は慰安婦問題でここまでの非難を浴びることはなかった。非難決議案にしても賛同者は少なかったのだ。実を言うとこれだけの非難を浴びる原因は古森氏や安倍総理などが行なっている”必死の努力”そのものなのだ。つまりほとんどがオウンゴール。もしもこれが古森氏の言うとおりの反日プロパガンダであるなら、彼らはそれに加担していることになる。

 プロパガンダという言葉から、「根も葉もないでっちあげを使って、相手政府を陥れる」というニュアンスを感じ取る人は多いのかも知れない。だが、最高に効果的なプロパガンダというのは、「真実」を使ったものだ。でっちあげであれば、嘘であることが証明されてしまえばそのプロパガンダは効力を失う。失わないまでもかなり力は削がれるだろう。だが使われたものが真実であれば、肯定しても否定しても、相手が窮地に陥ることは間違いない。

 そして、必死に反対論を唱えている人たちが間違っているのは、「日本軍による慰安婦の強制連行があった」というでっちあげをもとにしたプロパガンダである、という認識である。もしこれが彼らの言うように「反日プロパガンダ」なのだとしたら、それは「日本政府は慰安婦問題が性暴力にあった女性の人権問題であるという意識が薄く、被害者の尊厳に対する配慮が足りない」という事実をつかったものだ。だから「軍による強制連行などなかった」などと主張しても全くの的外れであるし、「慰安婦の証言は信用が置けない」などと主張してしまえば人権意識の低さを返って印象づけてしまう。また、「過去の時点では合法であった」「商行為だった」なんてのも無意味。これは「現在の人権問題」としてとらえないと他国の理解は得られない。
 これらの反論はすべて全くの逆効果、火に油を注ぐ結果にしかならないのだ。

 先に提示したこちらのエントリーの下のほうには北朝鮮にすら非難を受けていることが紹介されている。北朝鮮なんてひどい人権侵害を行なっている国がこんなことを言ってくるのはまさに「お前が言うな」なのだけど、それでも彼らはこれが「現在の価値観に照らしての人権問題である」ということは理解している。理解できていないのはもしかしたら世界中で日本政府だけかもしれないというのが真実だったらどうしよう。

(2007/6/23 追記:彼らは更にトンデモの度合いを深めております……)
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