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虹の女神 Rainbow Song

 プロデューサーが岩井俊二、主演に上野樹理、主題歌が種ともこ、さらに蒼井優も出演ということになれば、もう見るしかないなんて思っていたのだが、種さんのウタイツガレルウタを聴いたらもう我慢できずに今朝の一回目の上映を見に行ってきた。

 実は、見に行く前は映画の感想と歌の感想それぞれ個別にエントリーにしようと考えていたのだけど、これは一緒にしたほうがいいと思った。というのも、歌と映画、虹をテーマにしたこの二つの作品、もともとは全く別に作られたもの。ところが映画製作中の岩井俊二プロデューサーが「The Rainbow Song」を聴き、その世界観が「虹の女神」のそれとあまりにもぴったりであったために映画の主題歌に選ぶことにしたそうだ。映画のサブタイトルが「Rainbow Song」なのもそのため。そして、「The Rainbow Song」の方にも今回「虹の女神」というサブタイトルがついた。

 そう、だからこの映画、エンドロールで主題歌が流れ切るところまで席を立ってはいけない。いやもしかしたら、このエンドロールを見せるためにそれまでの長い物語を語る必要があったんじゃないか、そんなふうにさえ思えてしまった。

 主役の二人、佐藤あおいと岸田智也を演じた上野樹理と市原隼人も良いのだが、あおいの妹、かな役の蒼井優もやっぱり良い。この三人のおかげで浮いたところのない実に誠実な映画になっている。しかし、智也の姿は同性としてはつらいな。誰でも身に覚えがありそうな感じ。二十代前半の男って結構情けないよな。

  見終わった後、ヒロインの佐藤あおいがフィクションの登場人物という感じがしなかった。映画館を出てから家につくまでは「The Rainbow Song」の方をずっと繰り返し聴いて、その一フレーズ一フレーズに彼女の存在を感じてしまったりもした。たとえばこんなフレーズ。
いつか思い出すね 今日の景色すべて
なぜかせつないほど懐かしくなるはず
駆け出す光
プリズムくぐり七色にボクの心染める

 この映画のヒロイン、佐藤あおいが選んだ映画という表現方法は、光をフィルムに焼き付けることで作られている。フィルムは映写されることで光に戻ってそれを見た人の心を染める。彼女が残した自主映画「The End Of Wold」のように。

 身近にいる大切な人を失うこと、失ったことで初めてその人の大切さに気がつくこと、それは悲しいことではあるけれど、「The Rainbow Song」の最後のフレーズはこうなんだ。
追いかけたこと
探してたもの
色あせてゆくけど
消えない虹を胸に包んだら
One Sweet Dream Has Come True
静かに今


「The Rainbow Song ~虹の女神~」
作詞・作曲・編曲;種ともこ
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