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眼の誕生/アンドリュー・パーカー

 カンブリア紀の爆発と言えば古生物とか進化に興味がある人であれば誰でも知っている進化史上の大事件だ。生命の起源は40億年くらい遡れるのだけど、最初の生命が生まれてから35億年くらいの間は、生物の進化は非常にゆっくりしたものだった。それが今からおよそ5億4千万年前、カンブリア紀と呼ばれる時代になったとたんに、爆発的な速度で進化が始まる。今生きているほとんどの生物の直接の祖先が現れたのがこの時代だと言われているのだ。

 このことは、長い間進化史上の謎であった。なにしろ、それまで35億年もの間ゆっくりとした変化しかしていなかった動物たちが、ほとんど一夜にして多種多様な姿を持つようになってしまったのだ。その原因についてはさまざまな説が出ていたのだが、誰もが納得できるような決定的な説はなかった。(そのために、ID論みたいな反進化論者が自説の根拠にしていたりもしたのだけどね)

 本書では、その原因はカンブリア紀の始めに眼を持つ動物が出現し、視覚という感覚を得たことにあるとしている。それまでの生物は光を感じるということはあっても、光の刺激を使って自分の周囲をスクリーンに映し出すように”見る”ということは出来なかったのだ。
 指摘されてしまえば当たり前のように感じるこの仮説。だが、一歩一歩積み重ねられていく考察が実に面白い。いかに今の生物界が視覚の存在を前提としているか。それは光がほとんど届かないような深海の世界であっても例外ではない。更には生物は自ら光を出すことまで行うようになってしまった。

 人類もまたこの進化の先に存在している。実はたまたまこの本を読んでいる最中にCEATECなんぞに行ってきたのだ。最近の映像技術というのは物凄いことになっているのだけど、それもこれも、5億年以上前のご先祖様が”眼”なんてもの産み出さなければ、この世に存在しなかったんだよなぁ。なんてことまで考えてしまった。
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