取り急ぎ、二点のみ
コメント欄で、とも考えたのですが、目立つようにエントリーとしてあげておきます。
1.性犯罪の二次加害というのを甘く見ないで下さい。自分が善意の加害者になってしまう可能性を忘れないように。以前ブクマで”血まみれで倒れている人をぶん殴っているようなもの”と書きました。比喩じゃなく、ほぼ文字通りの意味と取っておいて下さい。
これについては良くまとまった資料を教えていただいたので、紹介しておきます。
「レイプの二次被害を防ぐために―被害者の回復を助ける7つのポイント―」
よく読んだ上で、改めて自分がどういう文章を書いているか、胸に手を当ててよく考えてみてください。特にブログやコメント欄に何かを書き込む前に、それを読む人の中に性犯罪被害者が含まれている可能性があることを忘れないでください。
2.総論としての自衛の勧めはまったくといって良いほど無意味です。言ってる人間が「俺っていいこと言った」という自己満足を得る以外の効果はありません。
どうしても自衛を推進したいんだったら、誰か身近な人から、「最近夜遅くて、帰り道が不安です」なんていう相談を受けた時に、それに答えてあげる。こういう活動を勧めて下さい。
このとき、ひとつ忘れてはいけないことがあります。守らなければいけないものは何か、それは貞操なんてものなんかじゃありません。その人が自由に、安心して日々の生活を送れるように、学校や職場に通い、友人や恋人や家族たちと幸せな時間が過ごせるように。午後八時以降は外に出るな、外で酒を飲むな、なんて守ると称して抑圧するようなことをしては本末転倒なのです。
実際に被害に遭われた方に”隙”があるように見えるのは実は当たり前なんです。被害者に隙があるから襲われるんじゃなくて、犯罪者が隙のある人間を見つけ出しているのです。もし見つからなければ隙を作らせることだってしますよ。獣の方がよっぽど扱いやすい、相手が人間だからこそやっかいなのです。そして、人間というのは二十四時間まったく隙を作らずに生活する事なんて出来ません。ついうっかり、なんて良くある話ですよね。要するに原因は襲われた側ではなく襲う側にあるということです。
そしてまた、万人に通用する自衛策なんてものもありません。以前のエントリーで”銀の弾丸はない”と書いたとおりです。だってね、生活パターンだって家族構成だって、住んでいる状況だって、千差万別、人それぞれじゃないですか。もし本気で自分の身を守ってほしいと願っているんだったら、それぞれが自分の身近の具体的な”誰か”に、その人が笑って暮らせるように、というやりかたしかできないでしょうに。



如何なる理屈を作っても、被害者側に責任を求めるのはアホだ。
あらゆる犯罪は加害者に責任がある。
単にそれだけの事。
それ以上でも、それ以下でもない。
2009.12.10 (Thu) | あつし #- | URL | Edit