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当時は合法だったとドヤ顔するあなたに

慰安婦問題について否定論者が必ずといっていいほど言及してくるのが、「戦前の日本では売春は合法であった。」である。確かに当時、売春自体を禁止する法律はなかった。では好き勝手に売春業を営んでも良かったかというと、もちろんそんな訳はなかった。

話は明治5年に遡る。この年発生したマリア・ルス号事件の裁判過程で、当時の公娼制度が奴隷制であり人身売買に当たるという指摘を受けた明治政府はこれに抗弁できず、廃娼令を出して江戸時代から続いた公娼制度を終わらせる。
いわゆる遊女の年季奉公、借金で縛って売春をさせるという行為は1872年の時点で奴隷労働であり人身売買であるという見解が出され、日本政府もそれを受け入れたという事だ。

だがこの時は公娼制度の廃止にとどまっており、廃業後の生計なども考慮されなかった事もあって事態の改善に至らなかった。日本政府としては、さすがに国内に人身売買が横行しているという状況を放っておくわけにはいかず、1900年に娼妓取締規則を発布する。これは売春業を禁止するものでは無いが、それが人身売買や奴隷労働になる事を避けるため、幾つもの規制をかけている。最も大切なポイントは娼妓となるのには本人の意思である事を証明する必要がある事、そして本人の廃業の意思を妨げてはならないとした事である。

当時売春を合法たらしめていた法律とその精神は上記のようなものであった。であれば軍慰安所が当時において合法であったと主張するのであれば、上記の法律もしくはそれに準じる法の元に運営されていたということを証明する必要がある。
最低限、本人の意思の元に就業したことが証明されていること、廃業の自由が守られていたことの二点は、「性奴隷ではない、商行為だ」と主張する以上不可欠である。

だが、私は今までその証拠を見た事が無い。本当に合法的に運用されていたなら、大量に残ってなくてはならないのだが、いったいどこに消えたんだろうね?
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謝罪外交? 馬鹿な事言うな ーその2 従軍慰安婦編 そんな事されれば誰だってブチ切れる

 さて、従軍慰安婦である。未だに「捏造だ」などと言ってる論外の奴もいれば、事実は認めながら「既に日韓基本条約で解決済み」という奴もいるね。どちらにしても、基本的な事実を押さえないで勝手な事言ってるというのが私の感想。

 慰安婦の存在自体は戦前から知られていた。だが、軍は敗戦時に戦争犯罪として追求されそうな資料は焼却、隠匿しており、戦後、日本政府は「慰安所は民間業者が運営していたもの」として軍や政府の責任を認めていなかった。状況が変わるのは1990年代に入ってからの事である。元慰安婦達からの告発を受けて、改めて調査が行われた結果、証拠隠滅を免れた資料の中に軍の関与を示すものが見つかってからである。
 本当は「関与」どころかまさしく軍主導の「統制と管理」が行われており、民間業者は軍に使役される立場にあったというのが実態であった。また、慰安婦達の多くが自らの意思に反して「慰安婦」とされた事、また心身共に過酷な状況におかれていた事も明るみになった。
 あ、ちなみにこれらの「事実」は元慰安婦達の証言だけを根拠にしてるわけじゃないからね。公文書を含む日本軍の資料からわかる部分だけで既に真っ黒だから。

 この時点でようやく軍と国の責任を認めた日本政府は官房長官談話という形で謝罪を行ったものの、「日韓基本条約で韓国との間での請求権は無くなった」として国としての賠償は行われなかった。
 これをもって「慰安婦問題については賠償済みだ」と言う奴がいるが、そうではなく韓国が賠償金を請求する権利を放棄してるから国に対する賠償は行わないって事である。
前述の通り、条約締結時の日本は慰安婦問題に対する責任を認めておらず、この時点で慰安婦問題に対する賠償まで行っていると主張するのは相当面の皮が厚いと言わざるを得ない。だいたい、この時点での日本政府は、慰安婦問題に対して証拠隠滅の上しらを切っているわけだから確実に故意犯であり、そんな事主張したら背信行為と取られるだろう。(健康診断でガンが見つかっているのに、それを隠して生命保険に入ったら、契約自体無効になるよね、そういうこと)

日本政府としてはこれで決着としたかったわけだが、半世紀にも及ぶ不実の末の対応としてはあまりにも軽いと考える被害者も多かった。賠償の件だけでなく、謝罪も謝罪決議か、せめて官房長官ではなく首相からのものが欲しいと思うのも無理ないだろう。なにしろ50年も放置されてたわけだから。
そう考えた被害者たちとその支援者による活動の結果、2007年にはアメリカ下院で対日謝罪要求決議案が持ち上がる。当初、アメリカでも前述の河野談話など一連の日本政府の対応を評価して、そこまでする必要はないという声もあったのだが、当時の総理であった安倍晋三の「狭義の強制連行は無かった」という発言に端を発する一連の日本側の反応により決議案に対する賛同者が増え、結局この決議は成立する。
「軍による強制連行の証拠は無い」なんて主張がどれだけバカバカしいかは、こちらにも書いたけれど、現にこの時アメリカや韓国だけでなくほぼ全世界からダメ出し喰らっている。西側民主主義国家がイスラム圏から女性の人権問題で批判を受けるなんて始めて見たよ。

何よりまずかったのは、この時日本の保守勢力が行った「反論」が90年代以降に行われた学問的な調査・研究の成果を全く無視した、デタラメ極まりないものであったことだ。このような「反論」が議員の中からすら出てくると言う事はつまり、官房長官談話という国が公式に発表した物の中にある「われわれは歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する」という言葉の信憑性を著しく落とすことになる。これではせっかく謝罪しても台無しである。

さて、それから5年が経過して、慰安婦問題に対して日本は、日本政府は何をして来たか?
元慰安婦達に対する酷い誹謗や中傷が続き、池田信夫のようなインチキ論者によるデタラメな否定論が大手メディアで取り上げられるのに対して、学問的な研究成果はほとんど知られる事も無い。
そしてこの事態に対してなんの対応もしないどころか、積極的に加担する議員までいる始末。

大手新聞まで「河野談話見直し」を主張しているが、今更なにを? とっくにお前らがズタボロにしてるだろうが。

長い間無視を続けたあげくに行った唯一の謝罪をこんな扱いしておいてどこが「謝罪外交」なんだ?




 

謝罪外交? 馬鹿なこと言うなーその1 南京事件編 とっくに決着のついたことをいつまでも蒸し返しているのは日本の方である

 「和解」を困難にする「謝罪外交」は見直す時期ではないのか?
 読んだ瞬間、なんじゃこりゃ?となったの上記の記事、あんまりにも酷い内容なので、突っ込み入れようにもブコメじゃ入りきらないので、エントリーを立てることにした。

「謝罪してばかり」と言ったとき、おそらく念頭に浮かぶのは南京事件、従軍慰安婦、靖国参拝の三つではないだろうか。ではこれらは本当に「謝罪してばかり」なのか、それぞれ詳しく見てみよう。まずは南京事件から。

 この件、政治的な決着という意味では東京裁判でついている。日本はこの裁判の結果を受け入れることで国際社会に復帰したわけだから、政府の公式見解としても東京裁判の結果から外れることはできない。また中国はこの件について謝罪も賠償も要求してはいない。

 じゃあ、なんでしょっちゅう抗議され、謝罪を要求されてしまうのか。一番最近では名古屋の河村たかし市長の件がある。しかしこの件、表敬訪問にやってきた南京市の使節団の前で、学問的にもまるっきり話にならない否定論をぶちあげるという、どう考えても相手が怒って当たり前という話である。
 この件に限らず南京事件に関しては、公的な立場にある人間が否定する発言をするー>それに対して中国側が抗議するー>謝罪という流れで「謝罪」が行われる。そして中国側の謝罪要求は「南京事件そのもの」に対するものではなく「南京事件を否定する発言」に対するものである。
 謝罪してばかり? こっちから絶対に勝てない喧嘩をふっかけて、それで負けて謝ってるのに、なに寝言いってるんだお前? という話でしかない。

 特に、「日韓条約で解決済みの問題に今更文句つけてくるな」とか普段から主張してる人間は、南京事件否定論をぶちあげてる連中を批判してもらいたいものである。

 ということで、次のエントリーではその「日韓条約で解決済みの問題」ということになっている「従軍慰安婦」の話をしよう。

 

お前が言うな、ということではなく

どうもこのところ、従軍慰安婦関係で自爆したがる人たちが多くて頭を抱えることが多い。だいたい君らが言ってることは五年前に全世界からダメ出しされたろうとしか言いようがないんだが、記憶力無いんだろうか?

で、ありきたりの反論というか、韓国軍の従軍慰安婦問題を持ち出してドヤ顔するマヌケが今回も登場していたりする。

本人はするどいツッコミと思ってるかもしれないけど、それがありきたりの反応だってことはずいぶん前にエントリーで指摘させてもらった。
否定論者の最後の逃げ場所

そんなもの通用しないだろうというのは、こちらでも言われてる。
それ、邪魔だから
日本人が両国の戦争犯罪を追及するのは自国の犯罪を隠匿しようとしていると見做されてしまう危険性が高い。歴史修正主義者お得意の相殺の論理だけど、第三国から見た時はどうしたって先方に理があると判断されてしまうだろう。


ただ、これは「お前が言うな」というのとはちょっと違う。そのセリフを言ってしまえば相殺しようとしている人々と同じ過ちを犯してしまう。思うに、問題の捉え方がたぶん偏っているんだよね。全部、国対国で考えてしまうから、たとえば日本の戦争犯罪の告発に対して韓国の犯罪を告発すれば相殺出来ると思ってしまうんだろうけど、そうじゃないから。訴えているのが誰で、訴えられているのは誰か、国という枠組みから離れて考えてみなよ。

要するに、「お前が言うな」じゃなくて「お前誰に向かって言ってるつもり?」ってのがほんとのところなんじゃないかと。

30万人説について

「虐殺自体は否定しないが30万人は捏造だ、それだって歴史の改竄じゃないか」ってのは、とりあえず多少は知っているが中国の主張を否定する時の人の落としどころになってるようだ。じゃあ本当にそうか見てみよう。

30万人というのは元々は戦後すぐに開かれた南京軍事裁判における事実認定の数字である。中国共産党政権はこの数字をそのまま公式見解として使っていると見ていい。裁判で量刑を決めるために使われた数字なのだから、当然根拠を求められる。そして判決文によるとその内訳は、埋葬された死者数15万以上(根拠は埋葬記録)、埋葬されずに遺棄、焼却された死者数19万以上(根拠は証言証拠の積み上げ)の合算となっている。

確かにこの数字は不正確で、不法に虐殺された人数としてそのまま認めるには根拠が弱い。だが、量刑を決めるという点においてそれ以上の精度は求められておらず、裁判にかけられる時間も限られているため、そのまま事実認定された。これをもって犠牲者数を「盛っている」とする指摘は的外れだろう。

南京事件に限らず、一般的に、このような大量虐殺の被害者数を測るのは困難である。例えば原爆投下や東京大空襲の犠牲者数は未だに正確な数は不明で、原爆の場合でも20万以上、あるいは14万以上など諸説ある。
さらに南京事件の場合、陥落後から終戦まで実質上日本の支配下にあり、被害規模の調査ができなかったという要素もある。日本軍は南京攻略戦における中国人の人的被害について一切の統計データを残していないのだ。まあ、何人死のうが知ったこっちゃないってことなんだろう。残していれば、30万人という推定人数に対して抗弁する根拠になり得たのだけど。

それに加えて、この時期は国共内戦で慌ただしく、充分に時間をかけて調査する事も難しかった。30万人という数字はそういった様々な制約の中で出てきたものだと言う事は知られるべきだろう。

私の意見としては、30万人という数字は対外的なプロパガンダと言うよりも、国内向けの「象徴」としての意味合いが強いのではないかと思う。そのため迂闊にいじれないし、また、象徴とする事でかえって個々の被害の実態から遠ざかってしまっている面もあるのではないだろうか。

さて、推定人数の下方修正だが、出来ない話ではないと思う。ただしそれを行うにはもっと精度の高い調査が必要だろう。30万人という象徴の数字を打ち消すためには、具体的な事実に裏付けられた数字を出す必要がある。そのためには例えば、現在は防衛省が機密扱いにしている日中戦の資料を公開するといった事も必要になってくるのだが、「南京事件の真実を暴くのだ!」って人達からそんな話が上がることはまずない。そして、実際に下方修正を行おうとするなら、その過程で、過去に日本軍の犯した罪と真っ正面から向き合わなければならなくなるんだけど、その覚悟はあるんだろうか?

「百人斬り」のエピソードに含まれている「真実」にすら耐えられない人達にそれは望めないだろうな。

プロパガンダ?

南京大虐殺で中国政府が主張する30万人説はプロパガンダであり、このような誇張をする相手は信用できない、という主張は、虐殺があった事を認めている人であっても受け入れてる事が多い様に見える。
だが、この「30万人説は中国のプロパガンダである」という告発は、ほとんどの場合その根拠として示された「事実」が否定派によって捏造されたデタラメである。

よくあるパターンとしては、
・年々犠牲者数が増えている。
・東京裁判までは全く知られていなかった。
・原爆という戦争犯罪から目を逸らすために30万という数字をでっち上げた。
・20万人しかいなかったのに30万人も殺せるはずがない。
・中国は民間人を30万人殺したと主張している。

上記の例は全てとっくに嘘だとばれている。これは「どっちもどっち」で済ませられる事ではない。相手が嘘をついていると言う主張が嘘と捏造によって構築されているのだから、その主張自体疑ってかからないとおかしいだろう。だが、否定論については否定しながら「30万人説は事実を歪曲したプロパガンダ」と言う結論の方は受け入れてしまう人が中立を自称するのはなんでだろうね。

「じゃあお前は30万人説をどう考えているんだ、中国の主張をそのまま認めるのか?」って言われそうだけど、それについてはまた別途。

「百人斬り競争」の「事実」

 産經新聞のこちらの記事が話題になっている。「ただしソースは産経」といういつものパターンで判決文を都合のいいようにトリミングしてるプロパガンダ記事なんだが、ブックマークコメントを見ていると、記事そのものは真に受けていないものの、どこが問題がわかっていない人が多いようだ。なので、ちょっと整理してみよう。

(1)新聞記事について
 「百人斬り競争」を報じた記事は戦意高揚を目的としたプロパガンダ記事である。内容には脚色が入っており、この記事に書かれたことがそのまま「事実」として起きたわけではない。産經新聞をはじめとした「これは事実ではない」という主張はここに立脚している。
 だか、彼らが見ようとしていないもう一つの事実は、「殺人の人数をゲームのスコアのように扱い、多く殺した人間を英雄視する」ということが行われていた、ということだ。これは他にも同様の報道があったこと、軍がこれらの記事が書かれることを全く問題としていなかったことからもわかる。

(2)「戦果」の実態
 さて、記事では「白兵戦闘の戦果」として報じられた「百人斬り競争」であるが、実際は戦闘での話ではなく、捕虜に対する据え物切りであった、ということが後に本人たち自身の口から語られる。彼らが軍事裁判で裁かれたのはこちらの罪の方だ。ゲームにたとえるならスコアをあげるためにイカサマをしてたことになる。故に新聞記事が虚偽であることをいくら主張しても、彼らの罪が無くなるわけではない。

 さて、以上をふまえた上で、件の教師の話をもう一度読み直してみよう。
「日本は中国に攻め入って、たくさんの中国人を殺しました」
「戦争になったら、相手国の人をたくさん殺せば殺すほど勲章がもらえてたたえられるんです」
「だから殺されたのは兵士だけでなく、一般のお年寄りや女性、子供たちもです」

話は単純化されているが、「百人斬り競争」は二つ目の根拠になるのだから、別に間違えているわけではない。この場合、殺したのは捕虜だけど、実際には民間人に対する殺害や略奪、強姦も起きている。「日本軍を誇大に悪く描く」なんてことはしてないだろう。
だいたい、当時の中国戦線における日本軍の所行は、実態を知った同時代の日本人ですら批判しているんだが、産經新聞の倫理観というのは70年前の人間にも劣るのか?
 
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